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.*フェニルメチルアミノプロパン*.~覚せい剤やめますか?それとも人間やめますか?~薬物乱用から断薬までの道
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私はよっ君の彼女なのに知君と寝てしまった。

そして、知君はよっ君と友達だと言い、私ん家に遊びに来るようになった。

よっ君がサラ金から借りたお金で引いて(買って)きたネタ(覚せい剤)を3人で喰う(打つ)ようになってしまった。

今思うと、知君は私に未練があって関係を続けるためによっ君と友達になったのかもしれない。

よっ君はというと、知君に初対面の時仲良くなろうと言われてしまい、はっきり仲良くなる気はないと言えなかったことで、知君が私ん家に遊びに来ることを断れなくなってしまったという感じだった。

私は大切なよっ君と惚れている知君が一緒に居てくれることが嬉しい…3人でネタを喰うこと、喰ってマシンガントークをすることが楽しい…そんな感じだった。

知君は最初のうちは、頃合いをみて帰って行っていた。

よっ君は知君が遊びに来るのは仕方がないと思っていたようだった。



道具(注射器)の入手経路を断たれてしまって、道具のメモリが消えてシリンジのゴムは滑りが悪くガチガチな物を使っていたある日、少年院で一緒だったゆうから電話が掛かってきた。

ゆうもネタを喰っているのは、以前遊んだ時に知っていた私は「これからさぁ、男とカラオケ行くんだけど、女の子呼べってうるさくてさぁ、のり子暇してる?ぁ!男って言ってもヤクザなんだけどぉ」と誘われたときネタを喰ってカラオケに行くもんだと思い込んでしまった。

一緒に居たよっ君にカラオケ行ってもいいか尋ねると行きたければ行ってもいいと言われたのでカラオケに行くことにした。

ゆう「まぢ!出てこれんの?」

私「うん。彼氏が行ってもいいって言ってるから行けるけど…どこのカラオケ?」

ゆう「来るなら、のり子ん家まで車で迎えに行くよ!」

私「わかった…着いたら連絡して」

その時、ちょうど切れ目だった私はネタが喰えると思い込んでいた。

30分くらい経った頃、ゆうから電話が掛かってきた。

ゆう「もう、着くよ」

私「わかった…大通りまで出るから待ってて」

大通りまで出ると一台の乗用車が止まっている。

近づくと、助手席からゆうが降りてきた。

ゆうは「のり子、久しぶりぃ」と言うとテンション高く「シン君と、乙幡君と…」と3人の男を紹介してきた。

シン君が「のり子ちゃんよろしくぅ」とテンション高く話しかけてきて、ゆうが「シン君がヤクザで、乙幡君は右翼、乙幡君はネタの売人やってるんだよぉ」と教えてくれた。

ネタの売人?

切れ目だった私はとりあえず一発欲しかったけど、初対面の人に欲しいと言えず、ま・カラオケ着いたら喰うんだろうなと思っていた。

私はさり気なく、ゆうに「アタシ今切れ目でしんどいんだよね…」と言った。



車が向かったのは、私ん家から近いカラオケBOXだった。

飲み放題で入室し、ゆう達はお酒を飲み盛り上がっている。

私は1人で切れ目とカラオケの大音量と戦いながら、おとなしく耐えてた。

ゆう「のり子も歌いなよぉ」

私「ネタ喰ってひきこもってばかりいるから、最近の歌わからないし…」

ゆう「古い歌でもいいから入れなよ」

私「うん…」

ゆうとシン君ともう1人の男はお酒を飲み、カラオケに盛り上がっている。

乙幡君は何度も携帯が鳴り、ひっきりなしに部屋を出て電話をし、部屋に戻るとまた携帯が鳴り部屋を出て行っていた。

乙幡君はネタの売人だと言っていたので、私は多分患者(客)からの電話だろうと思った。

ネタが喰いたい…ゆう達はネタを喰う様子もなく三時間カラオケで飲んで歌って盛り上がって、退室の時間になった。

ただただ切れ目でしんどかった。

帰り際、シン君と乙幡君と電話番号を交換して車で送ってもらいよっ君の待つ私ん家に帰ってきた。

すごいすごい疲れただけだった。



数日後、よっ君が「この前一緒にカラオケいった奴、売人なんだろ?ネタ引けねーかな」と言った。

私「乙幡君?」

よっ君「そうそう。都内までネタ引きに行くの面倒だしな。とりあえず5千円分買えないか電話してみろよ」

私「うん。電話してもいいけど…よっ君地元じゃないから知らないと思うけど乙幡君て有名なんだよ?昔から名前だけは聞いたことあるんだよね…」

よっ君「ま・いいから、電話してみろよ」

私「わかった」

乙幡君に電話すると「はい…のり子ちゃん???」と電話に出てくれた。

私「初めての電話なのに悪いんだけどネタ売ってくれない?」

乙幡君「え?別にいいけど」

私「でね、すごい言いにくいんだけど5千円分欲しいの」

乙幡君「今、出先で計りもってないからなぁ。届けるのはいいけど計り無いからおよその量でいいならいいよ」

私「およそって、どのくらい?」

乙幡君「赤ペン(赤いキャップのマイジェクター)でメモリ13くらいでよければ」

私「うん。それでいいから売ってくれる?」

乙幡君「じゃあ、今から向かうよ。着いたら電話する」

私「ありがとう。待ってる」

電話を切ってしばらくすると乙幡君から着信が入った。

乙幡君「着いたよ」

私「わかった。今いく」

大通りに出ると車が止まっているので、運転席を覗いてみると乙幡君だった。

助手席に乗り込み5千円を渡すと、乙幡君は車内の電気をつけて、新品の道具を取り出し封を開けてパケに入っているネタを詰め始めた。

どうやら赤ペンで13メモリ詰めて売ってくれるようだった。

そして、乙幡君が少しでも量を多く詰めてくれようとしてくれたネタのギッシリ詰まった道具を貰い家に帰った。



よっ君に「道具もくれたよ!」とネタを持って帰った。

でも、乙幡君はギッシリ詰めてあげようと良いつもりでギッシリ詰めてくれたのだが、帰ってネタを分けようとしたらギッシリ詰まりすぎてて道具からネタが出てこない。

どんなに指で叩いてもネタはびくともしない。

そしてよっ君が道具を指で弾いたその瞬間、勢いよく道具が吹っ飛んで、挙げ句ネタもフローリングにバラバラと飛び散ってしまった。

私とよっ君は真剣な眼差しで拾えるネタを拾い集め、喰える分だけ道具に詰めて喰った。

品物は悪くないネタだったので、これからは乙幡君からネタを引こうかという話になった。


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