知君が私ん家に住み始めて少し経った頃、自宅の電話が鳴った。
出てみると、すごい剣幕で「お前がのり子か!」と怒鳴られた。
私「はい。のり子ですけど…どちら様ですか?」
電話の相手に心当たりがない。
電話の相手「おめぇ逃げきれると思ってんのか!?」
はぁ???意味不明である。
電話の相手「自宅の電話番号までバレると思ってなかったみたいだな。もう逃げ切れねーぞ!」
だから。。。意味不明だっつーの
私「あの…言ってる意味がわからないんですけど…どんなご用件ですか?」
電話の相手「しら切る気か?お前そんなの通用しないのわからねーのかよ!」
話をよく聞いてみると電話の相手の後輩がナンパでひっかけた女に貴重品を盗まれたらしい。
その女が私だと言うのだ。
その盗みをはたらいた女が自分はK(地元名)ののり子だと名乗ったらしい。
は???よく考えてみてよ。
ちゃんとした連絡先と本名を名乗って盗みをはたらく馬鹿はいないだろうに…と思った。
その事を伝えると、電話の相手はKののり子という情報しかなかったけど、知り合いに聞き回ってKののり子は私だと確信し、知り合いから電話番号をゲットして、電話を掛けてきたという話だった。
はぁ???何を確信したのだろう
私は私のふりをしてる誰かがいる…そのことに腹が立った。
中学時代の遊び仲間の誰かが私の名前を使ってる…そう思った。
今振り返ると、Kののり子だとしか名乗ってないのだから、偽名が偶然のり子だったのかもしれないが、その時は昔の遊び仲間の誰かが…そう思った。
もしかしたら昔の遊び仲間が…そう説明しても、電話の相手は怒り狂いまくし立ててて、全然話にならない。
そして相手が自分は看板背負ってると言ってきた。
私じゃ応対出来そうにないので、電話の相手に「アタシよくわからないので、彼氏と話してもらえますか?」と聞くと彼氏でいいと言うので二階の私の部屋にいる知君に事情を説明した。
知君は本当に思い当たる節ないんだな?と私に確認をとり、私が全くなんのことかわからないと答えると、知君は電話に出た。
知君「いゃ…本人が違うって言ってるから…ぁあ…だから…ったく!わかんねー奴だなぁ!じゃあ、その後輩に顔見てもらって盗んだ女か確認すればいいだろ!」
結局、電話の相手と被害にあった後輩に会うことになった。
待ち合わせの場所に向かう車内で、知君はヤクザの幹部を父親に持つ友達に連絡し「もしヤバくなったら名前出してもいい?」と許可を求めた。
友達はいいよと言って電話を切った。
知君は私に「もし、なんかトラブルがあっても、知り合いのヤクザには頼むなよ。知り合いの知り合いのヤクザなら何かあったとき、追い込まれるのは知り合い止まりでのりが追い込み掛けられることはないけど、知り合いのヤクザだと自分が追い込み掛けられるから。どんなに仲がいいっていったってヤクザはヤクザ。ヤクザは慈善事業じゃないんだから、頼む時はそれなりの見返りが必要だからな」と言った。
当時私はヤクザの知り合いもいなかったので、そうなんだ…くらいしか感じなかったけど、後々ネタ絡みの人間関係に直面した時この意味がよくわかった。
そして待ち合わせの場所に着いて相手を待ったけど、相手はやってこなかった。
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