8月5日私の18歳の誕生日。
17歳の誕生日は少年院、榛名女子学園で迎えた。
寂しい誕生日だった。
ただ、なりたくない大人に一歩近付いただけ、私はいつまでも子供のままでいたいと思っていたから少年院で迎えた誕生日はただただ憂鬱だった。
18歳の誕生日は自由な誕生日、誰にも祝われなくてもかまわないと思うくらい晴れ晴れした気分だった。
よっ君は居ないけど、知君がお祝いをしてくれる。
知君は「プレゼント何が欲しい?」と聞いてきてくれた。
私の頭によぎったのは、よっ君に指輪を買ってもらった思い出。
「指輪が欲しいな…」と私は答えた。
誕生日当日、よっ君と一緒に指輪を選びに行った○I○Iのジュエリー売り場に指輪を買いに行った知君と私。
別に、よっ君と一緒に指輪を選びにきたから○I○Iに来たわけじゃない。
偶然。
知君はネタ(覚せい剤)のデリバリーをしていて、ネタは簡単に手に入るけど、所詮、先輩(みっしー)の手伝いで、金銭的に余裕が無いのがわかってた私は、指輪の値段を見て1万5千円のk18の月に私の誕生石のペリドットが付いてる指輪を選んだ。
よっ君は「どうせ買うならプラチナだろ!」と言ってたことを思い出し、知君はよっ君じゃないんだと思いながら指輪を選んだ。
指輪を選んだ帰りネタ(覚せい剤)を引いて(手に入れて)喰う(打つ)ことになった。
「どこで喰うか」と考えてる知君に、私は「ウチで喰う?」と提案した。
「俺が行っても大丈夫なの?」と言う知君に「大丈夫だよ」と言って、私の家で喰うことになった。
家に着くと私は「ちょっと待ってて!部屋散らかってるから30分だけ待っててね!」と部屋に入り、散乱した物をクローゼットに押し込んで、知君を招き入れた。
当時の私の部屋にはエアコンが付いておらず扇風機だけだった。
「うわぁ暑いな」と言う知君。
私は「喰ったら車行こ。こんなに暑かったらすぐヨレちゃう」と知君に言った。
この時、知君を家に招き入れなければ…そんな事なんにも考えてなかった。
知君が道具(注射器)を取り出してネタを詰め水で溶かし、まずは知君が手首から入れた。
その後、私の分を作り私の細い血管に入れてくれた。
その日は私の家で喰うだけ喰って、冷房のきく車に戻った。
私が保護司の勧めでアルバイトを始めた。
時給830円のアイスクリーム屋さんで2時~8時の間働くようになった。
注文取るのは相変わらず苦手だったので私はアイスクリームを掘る係だった。
ソフトクリームを上手に巻けるまで練習し、キレイに巻けるようになった。
知君はバイトが終わる頃車で迎えに来てくれてて、そのたびに私の家に上がるようになっていった。
そのうち、知君が持ってくるネタを喰うことが多くなってバイトに行くときも、前夜からネタを喰ってキメセクに走り、全く寝ずにバイト行く直前までキメセクしてた。
ある時、ネタでヨレてた私は営業終了後アイスクリームの冷凍庫の温度調節を間違えてしまい、翌日アイスクリームが全部溶けてしまっていたこともあった。
その時は周りの店長さんとかバイトの先輩が失敗したのを私じゃなく、もう1人のバイトの女の子のせいだと言っていて私は自分が失敗したことを言えずにいた。
そんな生活を送っているうち、知君が先輩(みっしー)のネタのデリバリーの手伝いを辞めて私ん家に転がり込んできた。
「もう先輩の手伝いはしない。のりと一緒にいたいから…結婚まで考えてる」と知君は言った。
そして、知君と同居生活が始まった。
私も少しでも知君と近い所に居たかったし、少しでも一緒にいたかったから、知君が私ん家に転がり込んできて嬉しかった。
この後、精神的に追いつめられてくなんて、全く思ってもいなかった。
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